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施工管理の実務ポイント

第9回目:手戻りが、一番非効率だから[私見]

公共工事の施工確認検査(中間検査)・完成検査(竣工検査)において、

・ 書類審査は、施工計画書に多くの時間が割かれます。
  施工計画書の内容確認に始まり、やったことの記録・施工写真等を確認します。

・ 施工図、打合せ議事録に目を通すケースはまれだと思います。

この工事成績評定に大きな影響を与える施工計画書の作成には、当初から的を射た手立てが必要です。

施工計画書は、現場ごとの施工条件をつかみ、要点を明確に書きたいものです。
そのことで、提出するための建前ではなく、実践される施工計画書となります。
記載ポイントさえつかめば、思うほど苦にならずに、評価が期待される施工計画書が作成できます。

書いたことは、やったことの記録が必要です。
書きすぎて、自らの首を絞めることになれば、本末転倒です。
総合施工計画書は、ひな型に必要事項を記入し、不要な箇所を削除することでスピーディーに作成できます。
一方、工種別施工計画書は、特記仕様書・共通仕様書で明確にされていないことを重点として記載します。

その際、施工要領書が、核 となります。

わたくしどものユーザーであれば、標準施工要領書 CAD データー集 から抜粋し、
現場に合ったアレンジをします。
使用材料・支持材の選定に始まり、施工要領書をこの工事向けにアレンジします。
アレンジは、この現場に不要な項目を削除する等です。手間はそんなに掛からない。
ただし、現場特有の項目は標準化ができないため、新規に作成する必要があります。

施工計画書には、わざわざ当たり前の事柄を、ドンドンできる必要性は、ありませんが、
「当たり前の施工」ができていることを、 チェックできる仕組み は、ぜひ記載したいものです。
施工計画書に 「 施工チェックシート 」 を添付する意味がここにあります。

また、施工の管理値は何で、はずれた場合どう対処するかが、管理内容です。

施工計画書と聞くだけで気が重くなるのは、記載内容の視点に問題があります。
施工計画書作成に不慣れな方は、外部の協力を仰ぐ有効な方法もあります。

都道府県発注を除き、市町村発注で、設備担当者が在籍せず、
建築担当者が兼務するケースがあります。
その際は、少し当たり前のことを記載することが現実として必要です。

今は、作業効率をあげることより、手戻りのない丁寧な作業が求められています。

以前は、10_時間かけてやっていたことを8_時間にしたら、20%の効率アップと言われてきました。
今は、10_時間かけてもいい、場合によっては12_時間かけてもいいから、
もっと精度を上げることが求められます。手戻りが、一番非効率だからです

立派で分厚い 施工計画書が、品質をつくるのではありません
手戻りのない精度の高い工事をするために、的を射た施工計画書を作成したいものです。

今回、施工計画書マニアの監理者にあたってしまった、
っていわれても、わたくしには、どうしようもありませんが ‥

監理者チーム

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